DVが原因で離婚した場合の慰謝料の相場は、以下の過去における裁判例を検討する限り200~300万円程度であるように思われます。

過去の裁判例においては、DVの具体的内容や、頻度、期間の長さ、DVにより負った傷害の結果が重要視されているようです。

  • ・婚姻期間7年、別居期間2年、1人の子どもがいる夫婦で、夫の暴力により、妻が左眼窩吹き抜け骨折、鼻骨骨折、上顎骨折の傷害を負った事案で慰謝料200万円(神戸地判平成6年2月22日判タ851号282頁)
  • ・婚姻期間11年、別居期間1年半、1人の子どもがいる夫婦で、夫が妻に対し年に1度程度、言葉に詰まったときに平手あるいは手拳で殴る、髪を掴んで引っ張る、足で蹴る等の暴力を振るった事案で慰謝料200万円(東京地判平成16年6月24日LLI/DB判例秘書登載)
  • ・婚姻期間17年、別居期間3年、2人の子ども(但し、夫にとっては養子)がいる夫婦で、夫が妻に対し、いきなり手近な物を投げつけ、顔面を数回殴り、足を蹴りつける等の暴力を加え、その他にも嫌がらせを行った事案で、慰謝料300万円(東京地判平成15年10月24日LLI/DB判例秘書登載)
  • ・婚姻期間29年、別居期間5年、3人の子どもがいる夫婦で、夫から日常的に暴力があり、その暴力により右鎖骨骨折し、腰椎椎間板ヘルニアを発症した事案で慰謝料350万円(大阪高判平成12年3月8日判時1744号91頁)
  • ・婚姻期間5年、別居期間1年、1人の子どもがいる夫婦で、夫が妻に対し、罵倒する、髪を引っ張る、頭を殴る、顔を平手打ちにする、首を絞める、腕をつねる、背中を殴る、すねを殴る、ももを殴る、包丁を突き付ける等、深刻で継続的な暴力や暴言が認められた事案で慰謝料500万円(東京地判平成15年6月11日LLI/DB判例秘書登載)